大同火災が交通事故防止アプリ開発 運転を記録、診断結果を家族に共有


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 大同火災海上保険(与儀達樹社長)は、安全運転診断や、家族による運転見守り機能のあるスマートフォンアプリ「DAY―GO!なび」の実用化を進めている。スマホが記録した危険運転時の動画のほか、認知機能や動体視力チェックの結果を、通信機能を通じて家族も共有できる。県内の交通事故は、経験の浅い10~20代が約45%、判断力が衰えてくるとされる65歳以上が約15%を占める。家族に運転状況が可視化されることで、家族単位で安全運転の意識を高め、事故防止につなげることを目的としている。

 アプリは2021年4月から無料で提供することを計画する。アプリ開発などを手掛けるカレンティア(東京)と連携して開発した。県の事業に採択され、来年1月から500人以上を対象に実証実験に取り組み、アプリの使いやすさや実験前後の意識変化について調べる。スマホをダッシュボードの上に固定し「DAY―GO!なび」を起動すると、ドライブレコーダーとして運転を記録。脇見運転を防止するために、画面に映像は映らない。衝突や急停止などの危険運転を検知すると、前後15秒の動画が自動で記録される。

 服のポケットにスマホを入れておくだけでも急停止などを感知して、安全運転診断ができる。運転後、急発進や急ブレーキなどの回数に基づき結果が点数化され、危険運転の映像や走行時間、距離などとともに家族に共有される。

 家族で話し合うなど、安全運転意識の啓発が期待できる。大同火災海上保険システム開発課の平安名孝春課長代理は「家族、親族のつながりが強い沖縄の特性を踏まえて、見守りサービスを開発した。広く県民に使ってもらうために、無償で提供する」と話した。

 同社は収集した走行データを、新商品開発などに活用していく。企業に対する従業員の運転見守りサービスなども検討している。

大同火災海上保険が開発した事故防止アプリ「DAYーGO!なび」アプリの運転診断結果画面イメージ(提供)
「DAYーGO!なび」の開発を報告する大同火災海上保険システム開発課の平安名孝春課長代理(右)と松元健主任(左)=28日、那覇市泉崎の琉球新報社