首里城で新春の宴 火災後2回目、再建復興に願い


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 正月の首里城公園「新春の宴」が1日、那覇市の首里城公園で始まった。3日まで。1日朝から家族連れや観光客の姿があり、琉球王国時代を再現した国王や王妃のおでまし(出御)の様子や、宮廷音楽の御座楽(うざがく)の演奏に酔いしれた。催しの一部はオンラインでも配信された。

 正殿などが火災で焼失した2018年10月以降2回目の新年は、新型コロナウイルス感染症の防止対策を講じての開催となった。正殿裏手に位置する世誇殿(よほこりでん)前では、赤地に鳳凰の紋様をあしらった衣装の国王と王妃が登場すると、来場者の多くがカメラやスマートフォンでその様子を写真に収めていた。

 火災焼失前に「新春の宴」を見に来たことがある那覇市の又吉君子さん(65)は「再建に向けた準備が進んでいるなと感じた。コロナの収束と速やかな首里城復興を願った」と語った。
 
  首里城公園事務所によると、1日昼現在の人出は普段の土日より多いものの、通常のイベント時と比較すると少なめだという。
 
 公園内の首里杜館では首里城再建を願う応援メッセージが展示されたほか、焼失前の毎年正月三が日に再現されてきた琉球王国時代の正月儀式「朝拝御規式(ちょうはいおきしき)」に関するパネル展もある。