芸能・文化

舞台に降る雪、涙を誘う金城真次の思鶴 組踊「伊祖の子」国立劇場で上演

「東江節」の音曲の中、雪払いをする思鶴(金城真次)=12月12日、浦添市の国立劇場おきなわ

 「伊舎堂用八本組踊集」を基にした組踊「伊祖の子」(立方指導・島袋光尋、地謡指導・山城暁)が昨年12月12日、国立劇場おきなわで上演された。全2部で、1部で舞踊4題、2部で組踊を演じた。「伊祖の子」は、継子いじめを背景に親子の情愛を描いた孝行物で、別名「雪払」とも呼ばれる。舞台に雪が降る演出と好演で、観客を幻想的な世界に引き込んだ。

 4年前に母を亡くした思鶴(金城真次)は、父・伊祖の子(宇座仁一)の再婚相手・乙樽(平田智之)につらくあたられる日々を送っていた。2人の関係を知らず奉公に出た伊祖の子は、帰路で雪の中に薄着で放り出され涙する思鶴を見つける。怒りで乙樽を切り捨てようとする伊祖の子だったが、親孝行の念から許しを請う思鶴と弟・亀千代(伊藝武士)の取りなしで刀を収め、家族4人、心を改めて明日に向かって歩き出す。

 雪が降る舞台上で、思鶴は「七尺節」に乗せて「かせかけ」を踊る。踊りが終わるや否や乙樽が現れて、糸繰りを終えていない思鶴を鬼のけんまくで責め立て、雪払いを命じる。「東江節」の音曲の中、しんしんと舞台に降り注ぐ雪をほうきで払う思鶴の姿が涙を誘った。供役に知花令磨。



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