宮古島市長選 両候補の魅力は?選挙戦の手応えは? 選対本部長に聞く


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(右から)国仲昌二氏 下地義治氏

 17日投開票の宮古島市長選は無所属新人の座喜味一幸氏(71)と、無所属現職の下地敏彦氏(75)が激しい選挙戦を繰り広げている。総力を挙げて最終盤を戦う両陣営幹部に、これまでの手応えや有権者に訴えたいことなどを聞いた。


座喜味陣営・国仲昌二氏 開かれた市政実現

座喜味陣営・国仲昌二氏

Q.座喜味氏の魅力は。

 「決断力があり意思表示や指示が明確で、明るい性格だ。3期12年の県議や政党での役職など政治・行政経験も十分あり、島のかじ取り役として申し分ない」

Q.争点をどうみるか。

 「市政を刷新し開かれた行政にするかどうかだ。市長室での飲酒や不法投棄ごみ問題、観光プロモーション事業問題もあった。市民を提訴するような強権的な態度に緊急性が疑われるハコモノ行政による市債など現市政には問題点が多い。市民の中にある閉塞(へいそく)感や不公平感を一掃する」

Q.最も訴えたい政策は。

 「さまざまな施策で市民所得10%向上を実現する。市民の命と暮らし第一の観点から物流コスト低減や中学卒業までの通院医療費無償化に取り組む。コロナに関しても水際対策を徹底して危機を乗り越える」

Q.選挙戦の手応えは。

 「これまで経験したことのない保守、革新というイデオロギーの枠を超えた大きな塊となって臨んでおり、かつてないほどの支持層の広がりを実感している。街頭演説や手ぶりにもすこぶる反応がよく、手応えは十分だ」

Q.投票率、当選ラインをどうみるか。

 「コロナの影響で投票率を上げるのは難しいが、60%は超えるとみている。そうなると当選ラインは1万4千から1万5千になってくるだろう」


下地陣営・下地義治氏 継続が生活を安定

下地陣営・下地義治氏

Q.下地氏の魅力は。

 「情熱と決断力、実行力だ。これまで3期12年、市長として島の発展のために尽力してきた。新型コロナ対策においてもスピード感を持って対応している」

Q.争点をどうみるか。

 「市政を安定・継続させるかどうかだ。ハコモノ行政との批判があるが必要な基盤整備はある。小中給食費や子どもの医療費無償化など市民のために取り組んできた。コロナで苦しむ観光、飲食業への支援も市独自で実施している。相手候補は刷新して具体的にどうするのかが見えない」

Q.最も訴えたい政策は。

 「コロナ禍にある今、市政継続による生活の安定こそ島の発展のために必要だ。整えてきた社会基盤を基に、ソフト面を充実していく。健康で安心して暮らせて、子どもが活躍できる豊かな島を実現させる」

Q.選挙戦の手応えは。

 「序盤は与党市議全員に加えて政党もしっかりと組織を作ってきた。終盤に向けて若者の出入りが増えている。30~40代の現役世代の支持に厚みを感じている。それぞれが地域で支持を呼び掛けており、手応えは十分だ」

Q.投票率、当選ラインをどう見るか。

 「前回市長選が68%だった。コロナの影響もあるが、期日前投票の様子を見ると前回並みはあるとみている。僅差の勝負になるのではないか」