宮古島市長選「オール沖縄」久々の勝利 浦添、うるま市長選に弾み


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初当選を決め、報道各社の質問に答える座喜味一幸氏=17日午後10時56分、宮古島市平良の選挙事務所

 16年ぶりの一騎打ちとなった宮古島市長選は、「オール沖縄」勢力が支援した新人の座喜味一幸氏が、政府与党の支援を受けた現職の下地敏彦氏を破り初当選した。昨年8月の今帰仁村長選、同9月の西原町長選で連敗を喫した「オール沖縄」勢力にとっては久々の勝利で、2月7日の浦添市長選、4月25日のうるま市長選に向け弾みをつけた。県政野党の自民は2018年の豊見城、那覇、昨年6月の糸満市長選以来の敗北で、態勢の再構築が急務となる。 (吉田健一)

 今回の市長選は、「オール沖縄」、自公の両勢力ともに来年秋の知事選に向けた“初戦”と位置付け、コロナ禍にもかかわらず県議や国会議員を連日投入した。下地氏陣営には自公勢力に加え、18年1月の南城市長選から協力関係を築いている元維新の保守系議員グループも参加した。グループを率いる下地幹郎衆院議員=無所属=にとって、今回の市長選は自民党復党に向けた実績づくりの側面もあったことから、今回の結果は痛手といえる。

 座喜味氏に敗れた下地敏彦氏は玉城デニー知事と距離を置く、保守系首長でつくる「チーム沖縄」の会長を務めてきた。会長の敗北により「チーム沖縄」の求心力低下は避けられないとみられる。