宮古島市長初当選 座喜味一幸氏に聞く 公約実現へ組織づくり 離島振興、発展は県と連携へ


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当選から一夜明け、抱負を語る座喜味一幸氏=18日、宮古島市平良

 【宮古島】任期満了に伴う宮古島市長選が17日に投開票され、無所属新人で前県議の座喜味一幸氏(71)が1万5757票を獲得し初当選した。投票率は過去最低の65・64%だった。市政刷新を訴えて選挙戦を制した座喜味氏に、今後の市政運営の方針などを聞いた。

 ―当選が決まって一夜明けての心境は。

 「当選を勝ち取ってほっとした。いよいよ市政を預かる。約束したことをしっかり実現しようと身の引き締まる思いだ」

 ―県議と市長の違いは。

 「市長は政策を立案して議会の承認を得る。極めて政策の実現力がある。これからは市長として約束事を実行する。市民からすぐ評価を受けるという厳しさがある」

 ―最初に取り掛かることは。

 「まず組織を掌握して、公約実現のための組織づくりが当面の課題だ。市職員には新たな時代に対応した前向きな発想や提案もどんどんいただきたい。市民サービスがきめ細やかになるように市民目線で仕事をやっていただきたい」

 ―来年度予算編成の重点は。

 「物産振興や産業振興プロジェクト、デジタルアイランドに向けたスタッフの編成、旧庁舎の総点検をする。財政規律や組織を速やかに総点検をした上で目標設定する」

 ―県政と連携できるのか。

 「抵抗なくやれると思う。離島の振興、均衡ある発展は重大な課題なので連携を取っていく。予算の確保を含めて問題なくやっていける。島の発展のためには頭を下げるところは下げて連携したい」

 ―辺野古新基地への賛否は。

 「基本的には宮古島市長が賛否を言うべきではない。県民投票も含めて県議会でも議論されている。辺野古賛成反対ではなくて、普天間の危険な基地は速やかに解決しないといけない。もう一つ、沖縄の米軍専用施設の多さは普通ではない。これに関しては圧縮するべきだ。沖縄だけが専用施設を抱えるべきではない。等しく国民で負担するべきだとの思いは変わらない」


 ざきみ・かずゆき 1949年12月生まれ、宮古島市平良出身。琉球大卒。72年、沖縄総合事務局に入局。95年に宮古土地改良区事務局長就任。2008年県議選で初当選、3期務めた。21年市長選に初当選。