並ぶ「満床」表示…医療逼迫に危機感あらわ 沖縄県「ずっと対応しているが間に合わない」


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「満床」を示す赤色が並び、病床の逼迫を示す総括情報部のモニター=18日、県庁(画像は一部加工しています)

 県内で新型コロナウイルス感染が急速に拡大し、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する中、患者の入院調整も難しさを増している。18日、感染者の入院先や療養先の調整を行う県の「総括情報部」では、ひっきりなしに電話が鳴り、職員らが対応に追われていた。糸数公保健衛生統括監は「県内全域の医療フェーズを最大に引き上げて病床の確保に努めている。この危機感を分かってほしい」と説明する。設置されたモニターには、コロナ患者を受け入れる医療機関の入床状況が色を分けて表示され、「満床」を示す赤色が並ぶ。

 今後、感染者がさらに増えれば入院や療養先が決まらない状況に陥る可能性も懸念される。糸数統括監は「(県職員が)ずっと対応しているが、間に合わないくらい感染者が増えている」と危機感を示す。
 18日は、看護師らが自宅療養者に電話で体調を確認する県庁内のコールセンターも初めて公開された。県が県看護協会を通して依頼した看護師12~13人が1日1回、体調が心配な人には1日2回電話をかけ、健康観察に当たっている。時間外でも24時間体制で医療コーディネーターを務める医師が電話を受け、自宅療養での容体急変に対処している。