30分で2000個完売 健康祈願の「ムーチー」求め餅店にぎわう きょうムーチーの日


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 旧暦12月8日(20日)に健康祈願で餅を食べる伝統行事「ムーチー(鬼餅)」を前に19日、那覇市牧志の餅店「やまや」には午前9時の販売開始を前に約70人の客が並んだ。約2000個のムーチーが30分で売り切れた。

 創業約60年のやまやは毎年、ムーチーを求める客で賑わう。順番待ちの整理券は20番まで配られたが、券を持たない客も50人以上が並んだ。

 那覇市首里から一番乗りした与那城亜美さん(57)は「18日は午前11時の時点で売り切れていた。今日は早起きして並んでいます」と笑顔を見せた。20番目の整理券を手に目当てのムーチーの在庫を気にしていた同市東町の知念秀也さん(55)は「紅芋味、買えました」とうれしそうに店を後にした。客の中には諦めて列から離れる人もいた。

 やまやの兼島久子さん(69)は「赤ちゃんが生まれた家庭が初めて迎えるハチムーチーで50~100個以上買う人もいる。沖縄の伝統文化として根付いていることを実感する」と販売に汗を流した。

 やまやでは20日も黒糖・紅芋・高きび・無糖の4種類のムーチーを用意し、計1500個を販売する予定だ。