「辺野古」設計変更申請 意見書1万7839件全て否定的 「軟弱地盤で不可能」「環境破壊が深刻化」


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埋め立てや護岸工事が進められる新基地建設現場=2020年9月3日午後、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸(小型無人機で撮影)

 県は19日、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が提出した設計変更承認申請について、県に寄せられた意見書1万7839件全てが「現地には軟弱地盤があり基地建設は不可能」など否定的な意見だったと発表した。寄せられた意見を分類すると、「埋め立て地の用途変更」関係が2件、「工事・設計図書」関係が1万3078件、「自然・環境」関係が1万1240件、「米軍基地」関係が7294件だった。その他の意見も311件あった。

 意見の概要では「現地には軟弱地盤や活断層があり、基地建設は不可能だ」(工事・設計図書関係)、「大規模な地盤改良工事で汚濁が拡散し、大浦湾の環境破壊は深刻化している」(自然・環境関係)、「これ以上新設の基地はいらない」(米軍基地関係)などがあった。

 県は昨年9月、設計変更承認申請書を公開し、影響を受ける人から意見を募った。受付期間外に届いた意見書や氏名が未記載などで受け付けられなかった分を含めると、総数は1万9977件だった。

 県が受け付けた意見書は名護市在住者からが579件、県内在住者からが5139件、県外在住者からが1万2077件、国外在住者からが44件だった。