「絹糸の声」大城美佐子さんと涙の別れ 民謡関係者ら参列


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大城美佐子さんに最後の別れを告げ、焼香する参列者=22日、那覇市天久の那覇葬祭会館本館

 17日に84歳で死去した沖縄民謡歌手の大城美佐子さんのお別れ会が22日、那覇葬祭会館本館で執り行われた。交流のあった芸能各界の関係者や一般の参列者が、大城さんの温かい人柄をしのんだ。参列者は、ひつぎに横たわる大城さんに話し掛け、涙を流す人もいた。ロビーには写真やCDが展示され、民謡を歌う大城さんの映像も流された。

 民謡歌手・音楽プロデューサーの知名定男さんは「か細いがよく通る『絹糸の声(いーちゅぐぃ)』で歌に情けがあり、歌詞を大事にしていた。(歌詞を)理解して歌うことの大事さを弟子たちにも伝えていた。本当に残念だ」と大城さんをしのんだ。

 親交が深かった沖縄芝居役者の吉田妙子さんは「たくさんの良いお弟子さんも出したし、よく頑張ったね。向こうで待っててね、と声を掛けた」と涙をこらえるように話した。映画「変魚路」などで共演した沖縄芝居役者の平良進さんは「高嶺剛監督とはきょうだいのようだった。何でこんなに早く逝ったのか。もっと一緒に仕事がしたかった」と別れを惜しんだ。