砂浜や水中、空手鍛錬に海浜を活用 沖縄県が空手映像を制作


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砂を道具に手・足・体の部位を鍛える比嘉秀康支部長(左)と松田広和館長=19日、恩納村仲泊の砂浜

 【恩納】沖縄県恩納村仲泊の浜で19日、県文化観光スポーツ部空手振興課が主催する「沖縄空手指導者派遣事業」の映像制作のため、小林流妙武館の空手指導者(松田広和総本部館長)が手、足、体の各部位の鍛錬の仕方を実践して見せた。

 午前中は恩納支部道場で、松田館長による形の演武の収録をし、比嘉秀康支部長を相手に2人での鍛錬となった。砂浜で砂を道具に一通り部位の鍛錬が終わると、重い負荷と不安定な砂の上で体幹を鍛えるために比嘉支部長が館長を肩車に形の演武を披露。次に海に入り水中での突き・蹴りで、水の抵抗を使い技の強化をした。

 足元が不安定な砂浜は絶好の鍛錬の場だったという。松田館長は引退した歌手の安室奈美恵さんが当時中学生で門下生だったことにも触れ「砂浜で指導を受け、熱心に稽古を積み黒帯になった」と話していた。

 事業は沖縄空手の保存・継承のため、沖縄空手諸流派から16人の指導者によるセミナーの動画を配信し、指導者や継承者の育成を図ることなどを目的に行われている。
 (小山猛三郎通信員)