剣道、男子山川が初優勝 全国大会へ 恩師や後輩に感謝の勝利 沖縄県選手権


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男子決勝 間を図りつつ身構える会社員の山川泰二(右)=24日、沖縄市武道館(提供)

 剣道の第57回県男子選手権は24日、沖縄市武道館で行われ、山川泰二(会社員)が決勝で平良祐輔(教員)を退けて初優勝した。第19回県女子選手権は参加予定者5人が出場辞退し、中止となった。山川は全日本選手権(3月14日、長野県)の出場権を得た。女子は昨年12月の県学生選手権で優勝した宮城舞衣(国際武道大)が、全日本選手権へ派遣されることになった。警察官と刑務官は新型コロナウイルスの影響で出場しなかった。

 山川泰二と平良祐輔は互いに隙をうかがい、にらみ合う時間が続いた。延長の末、山川は「わざと大振りの動作をしよう」とあえて相手の間合いに入った。平良が打とうとする所ですかさず面をとらえた。初優勝に「先生や後輩に稽古をつけてもらったおかげ」と感謝した。

山川 泰二

 那覇高時代の恩師、大浦勲監督がいる小禄高を拠点に後進と剣を交えてきた。それでも仕事を建築業に変えてから忙しくなり、練習量は減った。「できるときに精いっぱいやらないと」と、危機感から居残ってまで稽古に励んだ。「体を追い込んだ」と凝縮された時間につながった。

 初の全日本出場を決め「大会がなくなった中高生に勇気を与えるような試合をしたい」と意欲に燃えている。「前に攻めて思い切った技を打つ」と一戦集中で挑む。