男子・北山 1区から独走 大会記録を1分半塗り替え2連覇 県高校新人駅伝


この記事を書いた人 アバター画像 大城 周子
第1中継所で北山1区の上原琉翔(左)からたすきを受け取る嘉数純平

 駅伝の第28回県高校新人競走大会は29日、今帰仁村総合運動公園を発着点とする同公園付帯公認マラソンコース(男女ともに5区間21・0975キロ)で行われた。
 男子は北山が1時間4分13秒の大会新記録で2年連続4度目の優勝を果たした。昨年同校が打ち立てた大会記録を1分31秒更新。スタート直後から最終5区まで独走状態でトップを維持し、1区の上原琉翔と3区の志良堂清琉、4区の宮里洸が区間新を樹立した。

 北山はレース前に「今後抜かれない記録をつくろう」と確認した通りに大会記録を大幅に塗り替えた。
 1区(6キロ)のエース上原琉翔は、スタート時の追い風をうまく利用しようとすぐに独走態勢に入った。時折、横を見ては沿道の窓ガラスに映るフォームを確認。「足が流れないようにして腰を入れて走った」と区間記録を15秒更新した。

 年末の全国駅伝で後半に失速したという4区(3キロ)の宮里洸主将。今回は父の直人さんに2キロ地点にいるように頼み、父から声援を受けて一気に飛ばした。ラスト1キロは2分50秒で走り「120点のレースだった」と納得した。

大会新で2連覇した北山の(後列左から)大仲竜平、宮里洸、志良堂清琉(前列左から)嘉数純平、上原琉翔=29日、今帰仁村

 部員19人で高め合い、「Aチームに入るのは熾烈(しれつ)」(宮里主将)という激しいチーム内競争がある。大仲竜平は「隠れて頑張らないと勝てない」とこっそり体幹を強化して大会に臨んだという。5000メートルなどそれぞれ得意種目があり、各人の特徴をレースでも生かしている。

 全国駅伝34位の成績にも、大仲は「ここまで練習してこの程度だった」と悔しかったという。県外勢が前にいるとイメージして走った選手もおり、さらなる高みを見据える。全国で2時間5分で20位台を目指し、宮里主将は「去年より強いチームをつくる」と意欲に燃えている。

 (古川峻)