女子・那覇西 コロナ禍で切れた気持ちつなぎ直して力走 5年ぶり頂点 県高校新人駅伝


この記事を書いた人 アバター画像 玉城江梨子
第1中継所で那覇西2区の上原麻梨楠(手前)にたすきをつなぐ伊波澪

 駅伝の第28回県高校新人競走大会は29日、今帰仁村総合運動公園を発着点とする同公園付帯公認マラソンコース(男女ともに5区間21・0975キロ)で行われた。女子は那覇西が1時間24分40秒で5年ぶり2度目の頂点に立った。2区で2位に上がり、5区で1位に立った。1区から先頭を走った北山は4区まで走り途中棄権した。

 

  <ハイライト>一丸の走り 2度目頂点 「いける」2区上原快走

 

 4位でたすきを受けた那覇西の2区の上原麻梨楠。前日までの筋肉痛が取れて「いけると思った」という。ペース配分を工夫したり勾配に合わせてフォームを変えたりと「いつも以上の力が出せた」という走りで2位に踊り出た。

 

 後続も2位でつないだまま北山が途中棄権したため、アンカー仲間郁舞が走りだした時点で1位に立った。仲間は「優勝して恩返しする」と走り、きつい時は沿道からのメンバーの応援を励みに駆ける。ラスト1キロの得意の登り坂で全力を出し切った。

 

 昨年11月の県大会で3位に入ったが、県内で感染が再拡大すると大会が開かれるか不安もあってメンバーの気が緩んだ。しかし、年末のミーティングで「大会が中止になっても次につなげよう」と確認して再び一丸となった。大城佳奈主将は「先輩や後輩への感謝の気持ちを持って走れた」と充実した表情だった。

 

 1カ月で力を伸ばして「伸びしろがある」(仲間)と感じた一方、4区まで北山が1位を走ったことに悔しさも残った。大城主将は「皆で妥協せず練習して全体で底上げする」と次は“完全優勝”を狙う。  (古川峻)