浦添市長選 立候補者2人の横顔紹介 尊敬する人、愛読書は?


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 任期満了に伴う浦添市長選が7日、投開票される。現職で3期目を目指す松本哲治氏(53)=無所属、自民、公明推薦=と、新人で前浦添市議の伊礼悠記氏(38)=無所属=の2人が立候補した。両氏の横顔を紹介する。


松本哲治氏、多様性尊重を目指す

 

 介護や障がい者支援などを行うNPO法人の代表を務めていたが、「福祉の視点を持った政治」の必要性を痛感した。「自らの手で実現しよう」と決意し、政治の世界に飛び込んだ。

 大学の卒業旅行でイギリスを訪れた際、障がい者施設で働いた経験が福祉に関わる原点だ。米国留学を経て県内の病院に勤めた後、NPOを立ち上げた。

 13年に市長に初当選。「1期目は問題もあったが、2期目は公約の予定通りに進んできた。待機児童はかなり減った」と自負する。今回の選挙に向けて「私の2期8年の行動、判断について正々堂々と審判を仰ぐ」と意気込む。

 目指す市の将来像は「あらゆる多様性が尊重される浦添市」。好きな言葉は「百花繚乱(りょうらん)」で、「それぞれの花が美しく咲くような街をつくりたい」と語る。1967年生まれ。同市宮城出身。


伊礼悠記氏、命救える政治実現へ

 

 いじめっ子を許さないしっかり者だった。夏は毎年、家族でキャンプ。幼少の頃から活発で高校時代はバレー部のエースアタッカーだった。しかし、看護師時代、多くの不条理な死に直面した。県立看護大学を卒業後、2005年から看護師として沖縄協同病院に勤務。医療現場には、経済的な理由で国民健康保険の保険料が払えず「無保険」となった患者が多く運び込まれ、救えない命も少なくなかった。貧困が奪う命。医療で救えない命を救うには政治しかないとの思いに至り、13年浦添市議選への出馬を決意し、トップ当選を果たした。2期目の17年も最多得票で当選した。

 シングルマザーとして一人娘を育てる傍ら、市議として子育て支援や医療体制の拡充に奔走した。市議時代から戦争のための軍港建設反対の立場を貫いてきた。1982年生まれ。同市内間出身。