休みは何してる?カラオケで歌う曲は? 沖縄伝統芸能の実演家たち、舞台裏の素顔語る


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嘉数道彦(左端)を聞き手に言葉を交わした(左から)田口博章、宮城茂雄、新垣俊道、仲嶺良盛=1月30日、浦添市の国立劇場おきなわ

 国立劇場おきなわ友の会会員限定企画「実演家 ザ談会」が1月30日、同劇場であった。立ち方の宮城茂雄と田口博章、地謡の新垣俊道と仲嶺良盛が登壇し、劇場芸術監督の嘉数道彦が聞き手を務めた。芸能を始めたきっかけや舞台がないときの過ごし方、カラオケで歌う曲まで、ざっくばらんに言葉を交わした。

 正午から始まった「ザ談会」は、2時間後に同劇場組踊公演への出演を控えた宮城が出演していたこともあり、本番前の時間の過ごし方から話に花が咲いた。宮城は早く入り集中力を高めていくタイプと、ぎりぎりに入りすぐに準備をして舞台に出るタイプがあることに触れ、自身は「ぎりぎりまでやらないで、ぱっと出ないと緊張感が高まってしまう」と話した。

 のどのケアについての質問では、新垣が、寝るときも含めて常にマスクをし、本番前は常温の水を多めに飲んでいることを紹介した。

 「思い入れのある役柄、曲は何か」との質問には、仲嶺が、父で芸大教授の伸吾が「車を運転しているときや、スーパーでも歌っていた」という仲風節を上げた。「意外な役どころが見たい」というリクエストには田口が「三枚目役は、いずれはやってみたい。『悪役』は経験したことがないので、『雪払い』のままはは役などにも挑戦してみたい」と意気込んだ。

 休みの過ごし方に話が及び、田口がショッピングのほか1人カラオケに行く、と答えると、意外な過ごし方に話題はカラオケへと移った。宮城の歌は何を歌っても「うちなーむん」に聞こえることや、嘉数がアイドルグループの歌をしばしば歌うことなど話題が広がった。観客は、舞台では伺い知れない実演家の横顔を楽しんだ。