沖銀、2期連続の減収減益 融資は増加したが利回り低下


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 沖縄銀行(山城正保頭取)は5日、2020年4~12月の連結決算(対象子会社8社)を発表した。売上高に当たる経常収益は前年度比1・4%減の376億600万円、経常利益は同0・4%減の53億3800万円で、2期連続の減収減益となった。純利益は同1・5%減の32億6700万円。株式等売却益が増加したものの、前年にあった県庁との外貨預金の取引がなく「その他受入利息」が減少したことなどが減収要因となった。

 銀行単体の経常収益は同1・2%減の265億7900万円、経常利益は同0・2%減の44億1500万円、純利益は同3・7%減の28億5800万円。本業のもうけを示すコア業務純益は同0・8%減の55億8300万円だった。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う新規融資などでボリュームは増加したものの、低利率の融資が増えたことで全体として利回りの押し下げ要因となり、貸出金利息収入はわずかに減少した。有価証券も国債の低利回りの環境が続き、利息配当金が減少した。

 与信関係費用は同4億300万円減の12億4400万円だった。融資先企業の経営悪化に備える一般貸倒引当金について、「コロナの影響でもって、引当金を増額することは今の段階で必要ない」と判断した。

 今後の事業者支援について佐喜真裕総合企画部長は「ファイナンス面にとどまらず、承継支援などで、苦境に陥る事業継続を手助けしていきたい」と語った。