琉銀2期ぶり減収減益 4~12月連結 債権売却益減少


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琉球銀行仮本店(資料写真)

 琉球銀行(川上康頭取)は9日、2020年4~12月の連結決算(対象子会社6社)を発表した。国債等債権売却益や金融派生商品収益の減少により、売上高に当たる経常収益は前年同期比8・0%減の427億6800万円、経常利益は同29・8%減の39億2300万円となり、2期ぶりに減収減益となった。純利益は同31・1%減の26億2600万円だった。

 銀行単体の経常収益は同12・3%減の280億500万円、経常利益は同43・0%減の25億4300万円、純利益は同45・4%減の17億2800万円だった。システム関連の先行投資や、本店建て替えに伴う引っ越しなどで費用は前年同期を4億2600万円上回った。本業のもうけを示すコア業務純益は同16・5%減の41億800万円。

 融資先の業況悪化に備える一般貸倒引当金繰入額は前年よりも10億6200万円積み増しているが、期初の予想を下回る見込みだとしている。貸倒引当金など与信関係費用の増加について、同行は「保守的に貸倒引当金を積み増した結果として開示債権が増加したが、将来の健全性に重要な影響を与えるものではない」と説明した。

 コロナ禍で取り組み強化やキャッシュレスの普及などにより、カード業務利益は同53・9%増の4億1700万円だった。金城均総合企画部長は「資金繰り支援を続けつつ、事業承継やコンサル業務など、さまざまな手法を織り交ぜ事業者を支援したい」と述べた。