県内の卵、値上がり急カーブ 鳥インフルで関東の不足が波及


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 国内での鳥インフルエンザを背景に、沖縄県内の鶏卵価格が高騰傾向にある。主要産地である千葉と茨城で多くの鶏が殺処分され、全国的に鶏卵が不足している。10日時点の県内相場(Mサイズ規格、キロ単価)は8日より15円増の200円で、通常より速いペースで上がっている。今後も引き合いが強く、価格は上昇する見込みだ。

 鶏卵の相場は、飲食店需要が少なくなる1月が最も低く、その後少しずつ上昇する。通常、相場推移は5~10円の増減が一般的だが、今年は鳥インフルエンザの影響で、上がり幅が増大している。

 10日時点の2月平均相場(Mサイズ)は184円で、昨年2月の平均相場の194円を上回ることが予想される。

 県内の鶏卵自給率は7割で、3割は鹿児島産や宮崎産が占める。関東で鶏卵が不足し、九州産の鶏卵が東日本に流れている。通常と異なる流通の動きも、価格高騰につながっている。

 県鶏卵食鳥流通センターの担当者は「県内相場も全国と連動して高値を付けなければ、九州から沖縄に卵が入ってこなくなる。鶏卵が不足し逼迫(ひっぱく)することを示すためにも、この相場になった」と分析する。

 県内の鶏卵相場は福岡の市場価格を参考に、輸送費用などを加味して決まる。