首里城基本計画は3月中旬に玉城知事に報告 沖縄県の復興有識者会議


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首里城正殿(資料写真)

 2019年10月に焼失した首里城再建の在り方を考える、県の「首里城復興基本計画に関する有識者懇談会」(座長・下地芳郎沖縄観光コンベンションビューロー会長)は8日、第3回会合を那覇市のホテルサンパレス球陽館で開催し基本計画の素案について議論した。委員からは、八つの基本政策の一つ、「琉球文化のルネサンス」にしまくとぅばの普及啓発を盛り込むよう提案があった。3月中旬に玉城デニー知事に基本計画を報告する。

 委員の一人、波照間永吉氏は「言葉の復興なくして文化の復興はない。学校現場では、しまくとぅばを教える理念とカリキュラムがない。県教育庁でカリキュラムを作成し、将来のしまくとぅば教育に備えてはどうか」と提案した。

 そのほか素案には「正殿などの早期復元と復元過程の公開」と「火災の原因究明および防火設備・施設管理体制の強化」「首里城公園のさらなる魅力の向上」「文化財などの保全、復元、収集」「伝承技術の活用と継承」「『新首里杜構想』による歴史まちづくりの推進」「歴史の継承と資産としての活用」―という七つの基本政策と「復興計画の着実な推進」が盛り込まれている。

 それぞれの基本施策下に24の施策展開、47の方向性が示された。