米兵強制わいせつに在沖海兵隊が謝罪 「女性の人権を蹂躙、断じて許せない」沖縄県が抗議


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金城賢知事公室長(手前右)から在沖米海兵隊員による強制わいせつ事件に関する抗議・要請文を受け取るニール・オーウェンズ大佐=12日午後5時すぎ、県庁

 在沖米海兵隊員による強制わいせつ事件について沖縄県の金城賢知事公室長は12日午後、県庁に在沖米海兵隊政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐を呼び出して抗議した。金城公室長は「基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に強い不安を与えるだけでなく、女性の人権を蹂躙(じゅうりん)するものであり、断じて許せない」と述べた。

 深夜から午前5時までの基地外での飲酒などを制限するリバティー制度や、基地外での行動を制限する新型コロナウイルス感染防止対策に触れ「被疑者は違反していた可能性が高く、制度の実効性に疑念が生じている」と指摘した。

 オーウェンズ大佐は「海兵隊員が重大な容疑で逮捕されたことに対して謝罪する」と話した。「容疑を真剣に受け止め、地元警察の捜査に協力する。今後も隊員の綱紀粛正に努めていく」と説明。一方「大多数の海兵隊員は規範を遵守し、リバティー制度を守って正しく行動している」とも強調した。

 金城公室長は①隊員教育の徹底など、より一層の綱紀粛正②リバティー制度の運用実態の検証と、抜本的な再発防止策③被害者への取材と捜査への協力④米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム(CWT)の開催―を求めた。

 オーウェンズ大佐は「隊員向けの研修などを検証し、必要があれば調整して内容を変更していく」と答えた。