沖縄セルラー電話(湯淺英雄社長)は15日までに、スマートフォンの位置情報を基に、県内の観光施設や空港、中心市街地など主要16カ所の2020年の人出を分析した。新型コロナウイルス感染拡大前の19年と比べたところ、全体で33・3%の人出が減少した。そのうち、県内からの来訪者は20・5%減、県外からの来訪者は52・4%減となった。観光客が多い場所と、県民が多く訪れる場所とで減少率に違いもみられた。
調査はauユーザーのうち、個別の同意を得たユーザーのスマホ位置情報を基に、個人を特定できない処理をして集計した。
集計した16カ所のうち、減少率が大きかったのは首里城公園(那覇市)の67・6%減で、美ら海水族館(本部町)の62・1%減、那覇空港(那覇市)の48・6%減、国際通り(同)の45・8%減などが続いた。コロナ前まで観光客の流入が多かったエリアを中心に、人出の落ち込みが顕著となった。
沖縄セルラーは首里城公園の落ち込みは19年10月の火災による要因が大きいと分析。サンエー浦添西海岸パルコシティ(浦添市)が唯一、前年の人出を上回ったが、19年6月の開業から半年分のデータとの比較のため、プラス値になったとみている。
減少率が比較的小さかったのはイオンモール沖縄ライカム(北中城村)の18・7%減、サンエー那覇メインプレイス(那覇市)の19・9%減、県庁前(同)の25・9%減などとなった。県民が多く訪れる場所は、減少幅が小さいことが示された。