シークヮーサー由来成分の「認知機能改善効果」→「効果可能性」に修正 研究者ら発表


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ノビレチンが含まれるシークヮーサー(資料写真)

 シークヮーサー由来の成分ノビレチンと認知機能の関連性を研究している、沖縄リサーチセンター(うるま市)と静岡県立大学は18日、昨年6月に発表した研究結果の内容の一部が「内容の一部に齟齬(そご)があることが判明した」として、修正を発表した。昨年6月は、認知機能の「改善効果を確認した」としていたが、「改善効果の『可能性』を確認した」に修正した。

 

 共同研究した静岡県立大の山田静雄特任教授によると、115人の被験者で試験を開始し、中止、脱落者が7人いた。4カ月間の摂取を完了した108人の分析では、ノビレチンを摂取した人と偽薬を摂取した人の間で効果に有意差があったが、中止、脱落者も含めた基準での分析も必要なことが、研究の倫理審査委員会から指摘された。

 

 このため表現の修正を行い、研究成果について「被験者全体における結果では改善効果は見られなかったものの、研究計画書に則った被験者における結果では」の文言を追記した。両者のホームページで、試験結果報告の内容を修正した。

 

 山田特任教授は「(ノビレチンの効果が否定されるような)本質的な変更はない」と話した。機能性表示食品の展開に向けて準備を続けているという。

 

(参考)

沖縄リサーチセンターの発表修正
https://bit.ly/3avuQvQ

静岡県立大学の発表修正
https://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/news/20200702/