沖縄県内の高校生 直近5年で3人が自殺 教育長「痛恨の極み」


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 金城弘昌県教育長は24日の沖縄県議会代表質問で、2020年度を含む直近5年間で県内高校生の自殺者が3人だったことを明らかにした。部活動顧問から繰り返し暴言を受けていた県立校2年の男子生徒が、21年1月に自ら命を絶った事案も含まれている。仲田弘毅氏(沖縄・自民)への答弁。

 答弁の冒頭で金城教育長は「県立高校2年の男子生徒が自ら命を絶ってしまったことは誠に痛ましく、痛恨の極みだ。生徒のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまに、心よりお悔やみを申し上げる」と述べた。

 1月に亡くなった生徒については、現在、第三者による調査チームが詳しい原因を調べている。残りの2人の自殺原因について、県教育庁は「不明」として文部科学省に報告した。

 20年度の児童生徒の自殺者数は全国で479人で、そのうち高校生は67.8%の329人だった。金城教育長は「本年度は全国と同様に、不安や進路に関する悩みなどの相談が増加しており、コロナ禍の影響があると考えられる」と述べ、関係機関と連携し自殺防止に努める考えを示した。


さまざまな団体や組織が子どもや若者らの悩み相談に電話などで応じている。主な窓口は次の通り。

▽チャイルドライン (0120)997777

▽子どもの人権110番 (0120)007110

▽24時間子供SOSダイヤル (0120)078310

▽日本いのちの電話連盟 (0570)783556

▽沖縄いのちの電話  098(888)4343

▽NPO法人BONDプロジェクト  070(6648)8318

 

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