女子ゴルフ開幕戦ダイキンオーキッド コロナ禍初の観客動員 地元・沖縄出身選手の意気込みは


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 ゴルフの女子国内ツアーで2021年の初戦となる「第34回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」(ダイキン工業、琉球放送主催)の大会事務局は25日、那覇市の琉球放送で記者会見を開き、1日原則千人に限り、有観客で開催すると発表した。コロナ禍のツアーで初となる有観客で大会を開く。大会は3月4~7日、南城市の琉球ゴルフ倶楽部で開催し、108人が出場する。県勢は前回大会の2019年に県勢15年ぶりの優勝を達成した比嘉真美子や、ダイキン工業所属の諸見里しのぶ、新垣比菜ら12人(アマ4人含む)が出場する。

2019年の前回大会で優勝した比嘉真美子

 観客には会場入り口での検温やマスク着用を義務付ける。コース内の通路は例年より広く取り、1番ティーと18番グリーンの周りに計3カ所設置する観戦席も隣同士の席を空けてソーシャルディスタンスを確保。悪天候時に観客が密集しないよう、避難場所として使用するギャラリースペースも例年より広く設定した。一方、今後感染状況が悪化した場合は観客数の縮小や大会の中止も含め検討する。

 昨年大会はコロナ禍で初の中止に。その後も各地の大会が中止となり、ツアー開幕が遅れ、日本女子プロゴルフ協会は史上初めて20~21年の2年間を1シーズンとする特例を決定した。今回のダイキンが21年最初の試合となる。

 現在賞金ランキング1位の笹生優花や19年賞金女王の鈴木愛、同年に全英オープンを制覇した渋野日向子ら実力者が顔をそろえる。県勢は連覇を狙う比嘉のほか、3年連続で賞金シードを保持する大城さつきや米ツアーから復帰した宮里美香、22大会連続出場の上原彩子らが挑む。

 優勝賞金は2160万円、賞金総額は1億2千万円。例年、大会に先立ち開催していた前夜祭とプロアマ大会は中止した。


 チケットは税込み1500円(1日分)。発売期間は26日午前10時~3月7日正午。先着順で指定枚数に達し次第、販売終了となる。例年無料だったシニア(70歳以上)、女性、高校生以下も購入する必要がある。ファミリーマート店内のFamiポート、琉球放送ホームページから購入できる。未就学児は無料。当日の会場販売はない。南城市役所の駐車場と会場をつなぐギャラリーバスが運行する。問い合わせは事務局☎098(988)5000。


 

前回女王の比嘉真美子

比嘉真美子 連覇に挑戦し弾みに

 ダイキンオーキッドは私にとって特別な試合。前回優勝して夢が現実となり、今までより勝ちたい気持ちが高まっている。連覇のチャンスがあるのは1人だけ。チャレンジしたい。毎年1勝ずつしかできていない。年間複数回優勝できれば一流プロと認められるので、そこを目標にしている。今年は優勝争いの頻度を上げ、常に優勝を意識できる位置でプレーしたい。

第一線からは退いたがホステスプロとして参加する諸見里しのぶ

諸見里しのぶ 予選通過し恩返しを

 1年間ブランクがあるので、昨年12月からトレーニングを始め、1月は小技、ショット練習、2月からラウンド中心に取り組んでいる。去年プレーヤーから離れ、外から見て感じたことを最大限発揮し、予選通過を目指す。楽しんでいる姿を見てもらい、いろいろな方に恩返しがしたい。

一昨年2位で、今年は優勝を目指す新垣比菜

新垣比菜 思い入れ強く頂点を

 地元沖縄で唯一の試合。一番思い入れも強いので、やはり優勝したい。一昨年は2位に入り、沖縄の皆さんも盛り上がってくれた。同郷の選手といい結果を出したい。昨年は結果が残せなかった。今年はパッティングとアイアンを重点的に調整し、複数回優勝することを目標にしている。

オフに滝行などでメンタル強化を図った宮里美香

宮里美香 練習の成果を感じる

 毎年楽しみにしている地元開催の開幕戦。今年は特に強い思いを持って臨みたい。ショットや飛距離を伸ばすための練習は成果を感じたが、伸ばし合いの試合でどれだけスコアをまとめられるかが課題。優勝することが2021年の目標だ。

2017年には3位の好成績を収めた大城さつき

大城さつき 常に10位内を目指す

 昨年はダイキンオーキッドが開催されず、シーズンが始まった感じがしなかった。今年はとても楽しみ。昨年はスイングを変える時間があったので、これまで以上に基本練習を行った。2021年は優勝を目標に、常にベスト10を目指す。

パーオン率の向上に取り組む山城奈々

山城奈々 シード権の獲得目標に

 毎年地元沖縄で開催されることをうれしく思う。昨年は試合や練習をできることがどんなにありがたいかを痛感した。自信を持ってドライバーを打てるようになったのは評価ポイント。初優勝してシード権を獲得することが2021年の目標だ。

ショートゲームの精度向上に取り組む上原美希

上原美希 一球一球気持ち込める

 良いスタートが切れるように、一球一球気持ちを込めてプレーしたい。ショートゲームの精度向上が課題なので、100ヤード以内の練習を中心に取り組みながら、下半身強化のトレーニングも行っている。出場できた試合は上位を目指したい。

22回目の出場となる上原彩子

上原彩子 盛り上げるよう頑張る

 アマの時から20年以上連続で参加させていただいている試合なので、盛り上げられるように頑張りたい。昨年は試合数も減り、改めて試合のありがたさを感じた。今取り組んでいることを一つ一つクリアし、優勝につなげられる1年にしたい。