コラソン敗れ、10位で今季終える 若手選手の成長に光明


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球コラソン―トヨタ紡織九州 前半、カットインから得点を狙う琉球の村田龍(右から2人目)=2月28日、八重瀬町の東風平運動公園体育館(大城直也撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは2月28日、今季最終戦を東風平運動公園体育館で、6位のトヨタ紡織九州と行い、26―36で敗れた。最終成績は4勝14敗2分け。11チーム中10位で今季を終えた。上位4チームが争うプレーオフは3月12日から実施。男子は豊田合成、トヨタ車体、大崎電気、大同特殊鋼が進出し、ファイナルは14日に東京・代々木第一体育館で行われる。 (謝花史哲)

 自分たちのリズムがつくれず、ずるずると点差が離される中、2年目のRB村田龍が今季自身最多の8得点を挙げ、もり立てた。結果は10点差の完敗。勝利で飾れず悔しいホームでの最終戦となったが、チームが目指す得点力の向上へ、若手選手の成長は明るい材料となった。

 完全に試合の流れを持っていかれた前半の終了間際。ターンオーバーして残り5秒。1人で敵陣に突っ込む村田。フェイントのジャンプでDF1人をつると、ボールをバウンドさせ、さらにカットインからシュートをねじ込んだ。

 「絶対に諦めない姿勢を(ファミリアに)見せたかった」。後半立ち上がりも劣勢だったが、自らを奮い立たせる。速い動きだしとフェイントでDFをかわし、連続得点するなど爆発力を見せた。

 今季後半から上位とも点の取り合いができるようになってきたのは衆目一致するところ。しかし、この日も不必要なパスミスでシュート機を自ら逃し、逆に速攻を決められる悪い部分が出た。東江太輝主将は「悪い流れを切れない。経験不足で波がまだ激しい。ただ強くなっている実感はある。来季はまず5位以下のチームに勝ち越せるようやっていきたい」と奮起を決意し、チーム力の向上を誓った。


▽男子
トヨタ紡織九州
36―26(19―13,17―13)
琉球コラソン

▽同リーグ戦順位 (1)豊田合成 勝ち点37(2)トヨタ車体31(3)大崎電気30(4)大同特殊鋼27(5)湧永製薬21(6)トヨタ紡織九州20(7)ジークスター東京16(8)北陸電力14(9)トヨタ自動車東日本14(10)琉球コラソン10(11)ゴールデンウルヴス福岡0(1~4位はプレーオフ進出。8、9位は当該チームの対戦成績による)

 【評】コラソンは前半中盤にかけてパスミスから失点し、流れを呼び込めず、徐々に引き離された。日本代表GKの岩下祐太にも要所で防がれて速攻を許した。後半7分のタイムアウト明けに挽回を図ったが、後半の終盤にも逆速攻で連続得点を決められ、再び差を広げられた。