浦添市が性の多様性条例を提案「機運高まった」 23日採決


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浦添市役所

 【浦添】沖縄県浦添市は2月24日、「パートナーシップ制度」の導入などを盛り込んだ「性の多様性を尊重する社会を実現するための条例」案を、同日開会の市議会3月定例会に提出した。性の多様性に特化した条例制定は県内初で、採決は3月23日。可決されれば、10月1日に施行される。

 条例案では、性的マイノリティーであることを理由とする差別的扱いやハラスメントを禁じたほか、性的指向や性自認を本人の許可なく公にする行為(アウティング)を行ってはならないとしている。事業者に対しては、性の多様性に配慮した職場環境の整備に努めるよう求めている。罰則はない。

 同条例は昨年3月定例会で提案される予定だったが、松本哲治市長は「時期尚早」として提案を見送った経緯がある。

 市民アンケートや講演会の実施などを経て、市は今回、「性の多様性を尊重していく機運が高まった。条例制定により、性別等による偏見や差別的取り扱いを受けることなく生きられる社会の実現を目指す」としている。
 (真崎裕史通信員)