災害弱者に特化した備蓄進む 那覇市、おもろまちや空港など2カ所


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
災害時に備えて倉庫に常備してある生理用品や紙おむつなど=4日、那覇空港

 那覇市は市内83カ所に避難所を指定しており、その大半が学校となっている。学校はスペースが限られているため、生理用品や赤ちゃん用おむつ、高齢者用おむつなど女性や災害弱者に特化した備蓄は、那覇市おもろまちの緑化センターと那覇空港ビルディング内にある。

 2019年7月に那覇空港ビルディングと災害協定を結び、備蓄スペースを確保している。水、レトルト食品、粉ミルク、乳児用液体ミルク、エコノミー症候群対策のタイツ、非常用トイレ、多言語対応メガホンなどを災害時に使用できるよう保管する。

 那覇市防災危機管理課の上原斉さんは「災害時に空港にとどまらざるを得ない観光客などを最大7千人と見込み、その20%の3日分を目安に備蓄している」と説明した。

 1階が浸水した場合を想定し、備蓄庫は2階以上にあり、4カ所に分散している。水やレトルト食品は重さがあるため、フロアの耐荷重も必要になるという。

 空港の倉庫の一室は、大人用紙おむつは「S―M」「M―L」「L―LL」、赤ちゃん用おむつもMサイズ、Lサイズとそれぞれ取りそろえているが、生理用品は夜用のみだった。今後も備蓄品を増やすことを予定しているという。