兔澤、女子走り幅跳びで日本記録 義足T63クラス 陸上・沖縄県記録会


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女子走り幅跳びのクラスT63で4メートル62の跳躍で日本記録を更新した兔澤朋美(日体大)=7日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 7日に沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われた陸上の第25回春季記録会で、女子走り幅跳びAに出場した義足T63クラスの兔澤(とざわ)朋美(日体大)が4メートル62センチの跳躍で日本記録を樹立した。自身の記録を18センチ伸ばした。

 記録会には300メートルで日本記録を持つ藤光謙司(東京陸協)や十種競技の右代啓祐(国士舘クラブ)など、合宿や遠征で沖縄入りしている国内トップクラスの選手が多く参加した。

 藤光は「スロースターターなので体に刺激を与えたかった」と参加理由を語った。沖縄合宿は毎年行っており「暖かいのでけが防止につながる。調子を上げられている」と話した。

「もっと跳べる」 兔澤、東京パラへ弾み

 シーズン最初の試合だった義足T63クラスの兔澤朋美。軽い気持ちで挑戦したと言うが、日本記録を大幅に更新した。「初戦でベストを出せたがもっと跳べる」と内定している東京パラへ弾みをつけた。

 

 1本目はファウルだったが、決勝に残るために着実に跳んだという2本目でまず記録を更新。「冬からやってきた中で、去年より跳べる手応えがあった」との言葉通り、4本目でさらに助走のスピードをつけて4メートル62センチまで伸ばした。

 

 日本パラ陸連の合宿が8日、日体大の合宿が11日まで県内で行われている。例年は海外で行うが、今年はコロナ禍で断念。20日開幕の日本パラ選手権へ「これまでやってきた課題を意識して、今回以上の記録を出したい」と意欲を語った。