沖縄産キク、彼岸前に出荷ピーク 予約注文は「順調」 貨物機臨時便も


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彼岸用の出荷に向けて、キクの選別を行う職員ら=10日、浦添市伊奈武瀬

 3月の彼岸に合わせて、沖縄県産キクが出荷の最盛期を迎えている。墓参りや仏壇で飾られるキクは、新型コロナウイルスの影響が比較的少なく、予約注文は順調だという。定期航空便に加えて、10日と13日にANAカーゴの貨物専用機が、14日に日本航空(JAL)の臨時便が運航する。

 3月のキクの出荷数量は、苗の植え付け時期の昨年10月に大雨が降ったことや12月の日照不足で、キク類が前年同期比12%減の18万2千ケース、葉ものなどその他は前年並みの1万ケースを予定する。出荷金額は15億円を見込む。

 キクは冠婚葬祭の小規模化で、需要は減少傾向にある。特にコロナ禍では葬儀縮小の影響もあった。

 「太陽の花」ブランドの県花卉(かき)園芸農業協同組合の宮城重志組合長は、「お彼岸や別れの節目、新しい門出には、お花を買い求めてもらいたい。家庭の中に一輪の花を添えて、心を癒やしてほしい」と呼び掛けた。