卒業アルバムに載せることができなかった、友達との楽しい思い出を写真に残したい―。浦添高校3年の前原汐(せき)さん(18)は10日、高校の同級生や美容の専門学校生らと企画した撮影会「memory photo」を那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開いた。
新型コロナウイルスの影響で高校最後の1年は行事がなくなり、友達と一緒に写真を撮る機会も減った。美容師を目指す前原さんは「自分たちがヘアセットやメークをして、笑顔を写真に残してあげたい」と、撮影会を思いつき、約1カ月前から動き始めた。
高校の同級生や美容の専門学校生に声を掛け、一緒に企画・運営するメンバーを集めた。撮影会への参加者を写真共有アプリ「インスタグラム」で呼び掛けたところ、22人の高校3年生が参加した。撮影した写真は、参加者にデータで提供した。
同じスイミングスクールに通う同級生3人と参加した、浦添高3年の大川結さん(18)は「高校も別々で、4月からはそれぞれの道に進む。その前に4人で写真を撮ることができた」とうれしそうに話した。
前原さんは「緊張したが、たくさんの人の協力で成功させることができた。髪をセットしている時も、同年代なので話が弾んで楽しかった」と振り返った。美容師になる夢をかなえるため、前原さんは4月から「沖縄ビューティーアート専門学校」に通う。目標は「東京でも活躍する美容師になり、沖縄で店を持つこと」と目を輝かせた。