南部土砂断念を 市議会に意見書 那覇、南城で可決へ 辺野古埋め立て 


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新基地建設工事への使用が取りざたされている土砂の採取現場=2月25日、糸満市米須

 那覇市議会(久高友弘議長)は19日、戦没者の遺骨を含む可能性がある土砂を埋め立てに使用しないよう政府に求める意見書案を22日の2月定例会最終本会議で審議することを決めた。南城市議会(国吉昌実議長)も22日、本島南部の土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書案を審議する。

 いずれも全会一致で可決される見通しで、同様の意見書の可決は初めてとなる。

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表が17日、県議会と各市町村議会に、南部の土砂採取断念を政府に求める意見書の可決を求める要望書を提出、郵送していた。

 那覇市議会の意見書案では、具志堅氏が「戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立てに使うのは遺族の心を傷つける人道上の問題だ」と訴えていることに触れ、政府に遺族や県民の心情に寄り添うよう求めている。