津波注意報に「焦った」 宮城の県出身者、3人の子ども連れ避難


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 宮城県に住む沖縄県出身者らの中には、20日の地震で慌てて避難した人もいた。大きな被害は確認されていないが、震災の記憶が呼び起こされ、不安を口にした。

 宮城県石巻市の後藤利恵さん(35)=南城市出身=は20日の発生時、3人の子どもと自宅にいた。東日本大震災の津波で自宅を失い再建した家は、震災時より海から離れているものの、浸水した地域にある。夫は仕事で不在だった。津波注意報が出され、子どもが怖がったこともあり、近くの商業施設に車で避難した。

 子どもたちの服やお菓子を持つなど準備に時間がかかったといい「10年前は自分のことだけで良かった。今は3人を守らないといけないので、注意報に焦った」と緊張した様子だった。

 宮城県多賀城市の獣医師、塩浜康輝さん(80)=名護市出身=は、娘や孫に会うために横浜市にいた。仙台市に病院がある息子からすぐに電話があり、自宅や病院に被害がないことを伝えられた。「10年前や今年2月のこともあったので不安になったが、ひとまずほっとしている。県人会の皆さんにも連絡を取りたい」と話した。