奥間吉幸さんはアオリイカやクブシミなどのイカ釣りのベテランで、ここ8年間はクブシミを狙って竿(さお)を出すことも多く、これまで6.5キロのクブシミを釣った実績がある。
3月10日も大型のクブシミを狙って、与那原海岸のホームポイントで午前6時から竿を出した。午前7時にズシッと根掛かりしたようなアタリがあり、竿を大きく上げてあわせると、少し移動して止まった。あまり動かないので、タコが釣れたのかなと思いながら2回目のあわせを入れると、今度はグイー、グィーとイカ独特の引きで移動して止まった。その引きから大きなクブシミと予測した奥間さん。3回目のあわせを入れると、異変に気づいたイカは必死の抵抗を見せた。
エギは、大型クブシミ用に知り合いに手作りしてもらった強化タイプのエギ、ラインはファイヤーラインの1号を使用していたが、ラインを巻いては、出されること20分。目の前に浮いたのは今まで見たことのない大型のクブシミ。大型のクブシミ用に大型のタモ網を用意していたが、竿を持っているのがやっとの状態。その様子を隣で見ていた釣り人が駆け付け、無事タモ網に収まったのは10.7キロの大物だった。
クブシミの県記録は2014年に与那国で釣れた12.4キロ。沖縄本島で県記録のクブシミが釣れるのも夢ではないかもしれない。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)