沖縄工、シード沖縄水産破る 喜舎場が劇的サヨナラ打 県春季高校野球第4日


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 第68回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第4日の26日は、3球場で2回戦8試合が行われた。沖縄セルラースタジアム那覇では、沖縄工が3―2でシードの沖縄水産にサヨナラ勝ちした。アグレスタジアム北谷では、シードの沖縄尚学が4―3で中部商に競り勝ち、八重山が6―5で前原との接戦を制した。大会第5日の27日は3球場で2回戦の残り8試合が行われる。


沖縄工・喜舎場 劇的サヨナラ打 知名監督の強攻采配奏功
 

沖縄水産―沖縄工業 9回裏1死二、三塁、右方向にサヨナラの逆転2点適時打を放つ沖縄工業の喜舎場直史=26日、那覇市奥武山町の沖縄セルラースタジアム那覇(新里圭蔵撮影)

 0―2で最終回を迎えた沖縄工が、サヨナラ勝ちで沖縄水産を撃破した。相手エースの國吉昂大を最後の最後に捉えた。先頭の高良胡太、続く野原一輝、謝花幸樹が連続安打で1点。ワイルドピッチも絡み1死二、三塁とし、最後は主将の喜舎場直史が右中間を破って勝負を決めた。

 知名淳監督は「バントの選択肢もあったが勢いを止めたくなかった」と、強攻が功を奏した。

 粘り強い守備も勝利の道筋を開いた大きな要素だった。先発の翁長大士が低めに球を集め、打たせて取る内容で沖水打線を封じた。守備の乱れから四回と六回に失点したが、総じて安定感があった。ピンチでの併殺など、連係も光った。

 七回からは上原紳之祐が「沖水戦に全てを懸けていた」と気合十分でマウンドに。変化球でカウントを取ると直球勝負で無得点に抑えた。

 知名監督は4月から美来工科への転勤が決まっている。謝花は「監督と1日でも長く一緒に居られるように勝ち抜いていく」と闘志を燃やした。

(大城三太)