県は27日、新たに10歳未満から70代の98人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。3日連続で緊急事態宣言解除後の最多を更新した。年代別では20代が41人で最も多かった。30代以下が65人に達し、全体の3分の2を占めた。地域別では那覇市が前日の2倍以上となる38人で最多。職業別では接客業や飲食業で19人となり、全体の5分の1となった。
県は県民への外出自粛や飲食店などに対する時短営業の要請などを検討している。28日に経済対策団体会議を開き、29日の対策本部会議で今後の対応を総合的に判断する。県の糸数公保健衛生統括監は「数を見ている状況では改善の兆しはない。厳しい措置も検討しないといけない状況のままだと思う」とした。第4波に入っているかは確認が必要だとして「急激な増加の中にある」と指摘した。
新規感染者のうち55人は接触感染と推定される。内訳は家庭内20人、飲食18人、知人・友人11人、職場4人、施設内1人、確認中1人。残り43人は現時点で感染経路は分かっていない。行政検査241件で29人、保険診療で69人の陽性が判明した。
入院者数は196人(重症3人、中等症89人)で増え続けている。病床占有率は68.1%に達し、警戒レベル判断指標で第4段階の「感染蔓延(まんえん)期」の水準となる70%超に近づいている。
直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は28.52人で全国2位。累計感染者数は9175人となった。
米軍関係は嘉手納基地で3人、キャンプ・フォスターで2人、キャンプ・ハンセン、トリイ通信施設で各1人の計7人の感染が確認された。米軍関係も増えており、県は関連について「要因としては大きくないと思うが、全く無関係ではない」とした。