重量挙げ男子96キロ級 比嘉が大会新で優勝 全国高校選抜大会


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 全国高校選抜大会は27日、各地で行われた。金沢市で行われている重量挙げで男子96キロ級の比嘉力(本部)が、スナッチ124キロ、ジャーク151キロ、トータル275キロと3種目で大会記録を更新し、優勝した。剣道は男子小禄が、1回戦で岡崎城西(愛知)に3―1、2回戦で郡山(奈良)に2―0、3回戦で東海大札幌(北海道)に代表戦延長勝ちを収め、準々決勝進出を決めた。高校選抜での県勢男子の8強入りは初めて。女子小禄は2回戦で筑紫台(福岡)に0―2で敗退した。ハンドボール男子の興南は準々決勝で徳山商工(山口)に30―35で敗れた。


独壇場、審判もうならせる 監督の父と二人三脚、3冠へ1歩

男子96キロ級 大会新となるジャーク151キロを成功させる本部の比嘉力=27日、石川県の金沢市総合体育館(上江洲真梨子撮影)

 男子96キロ級は比嘉力(本部)の独壇場だった。ジャーク1本目は、比嘉以外の8選手の試技がほとんど終わった頃にスタート。大会タイ記録の143キロを悠々と成功させると、続いて挑んだ151キロ。無駄のない動きで肩の高さまで一気に引き上げ、バーベルを頭上に差すと、審判員から「おお」と感嘆の声が上がった。

 まだ2回しか触ったことがないという、3本目の155キロは肩までは上げられたが「クリーンができたことがうれしすぎて、気持ちがはやった」と呼吸を整える前に差し上げてしまう“らしくない”ミスで惜しくも落下。それでも目標だった全国選抜を圧倒的な強さで制した。

 記録もどんどん伸び「父さんの指導を本番で出せたら記録は伸びる。今が一番楽しい時」。本部高監督の父・敏彦さんと二人三脚で歩んできた。高校最後となることし。コロナ禍でまだ先は見通せないが選抜、高校総体、国体の3冠を掲げる。まずは全国選抜の頂点に立ち「1本ずつ、全集中で全国を制する」。比嘉の快進撃が始まった。

 (上江洲真梨子)