普天間基地で失われた街道の代替の市道が開通 着手から42年 渋滞緩和に期待


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
宜野湾市の市道11号の開通式典で、テープカットをしてくす玉を割って開通を祝う松川正則市長(前列左から3人目)と来賓ら=28日午後2時すぎ、宜野湾市内

 【宜野湾】米軍普天間飛行場東側にある宜野湾市の市道宜野湾11号の開通式が28日午後1半、同市赤道で開かれた。午後4時から全線の通行が開始される。事業着手から約42年を経ての開通に、関係者や地元住民らは渋滞緩和に期待を寄せた。

 市道は全長約3500メートルで、市上原から佐真下をつなぐ片側1車線。市によると、総事業費は防衛省の補助を含め約32億円。

 事業は1979年度に着手されたが、上原から宜野湾の約2キロ区間が軍用地で返還に伴う地権者との調整が進まず、89年度にいったん休止。その後2014年度に再開した。市は、昨年12月までに全地権者と用地買収で合意した。

 松川正則市長は「一つ一つ課題を解決し、前に進めた成果だ。感無量である」とあいさつした。

 菅義偉首相はビデオメッセージで、官房長官時代に米政府と粘り強く交渉したと強調して「地元に今後も寄り添いながら、できることは全て行う強い決意で取り組む」と言葉を寄せた。