歴代国王供養と首里城復興願う 玉陵と本覺山陵で御清明


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「四拝礼」を行う金武御殿の縁故者ら=28日、那覇市首里山川町の「本覺山陵」

 琉球王国第二尚氏の歴代国王が葬られている那覇市首里金城町の玉陵(たまうどぅん)と、同山川町の金武御殿(ちんうどぅん)の墓所「本覺山陵(ふんがくさんりょう)」で28日、御清明(うしーみー)が執り行われた。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年よりも規模を縮小した。玉陵での御清明には、金武御殿門中会の顧問・尚勇さん(73)や同会の金武朝秀さん(67)らが参加し、歴代の王を供養した。首里城の方角にも手を合わせ、尚さんは「一日も早い復興を願った」と語った。第二尚氏直系24代の尚猛さんは、同じ時刻に東京から遥拝(ようはい)した。

 その後、実施された本覺山陵での御清明は、鶏や豚、サトウキビ、まんじゅうなどが供えられ、参加した金武御殿の縁故者らが正座・合掌・叩頭(こうとう)・起立を繰り返す「四拝礼」を行った。

 玉陵の御清明は廃藩置県後、第8代尚豊王の父・尚久王を始祖とする金武御殿門中会が、沖縄戦時を除き担い続けてきた。