MICEと斎場御嶽など活性化の核に 東海岸構想委、沖縄県に提言


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 本島中南部東海岸地域の経済発展や活性化に向けた県の「東海岸サンライズベルト構想検討委員会」の池田孝之会長(琉球大名誉教授)は26日、玉城デニー知事に同構想案を手渡した。構想案では都市機能や人口が密集する西海岸地域と比べ、自然が残る東海岸地域の有利性を生かしたまちづくりのほか、与那原町と西原町にまたがる地域に計画される大型MICE施設(研修・会議などのビジネスイベント施設)や斎場御獄など世界遺産群を核とした観光の促進などを提言した。

 構想は県が策定を目指す2022年度からの新たな沖縄振興計画に盛り込まれる。

 西海岸地域と国道329号間にハシゴ道路を整備するなど交通ネットワークの構築も進め、最終的には東海岸地域の北部市町村まで伸びる経済圏の確立を目指す。

 施策展開として(1)良好な住環境とともに歴史・自然資源と産業・観光振興が調和する土地利用の展開(2)東海岸地域の魅力を生かした観光の展開(3)スポーツコンベンション地域の形成(4)マリンタウンMICEエリアを核とした東海岸地域の活性化(5)ITイノベーション拠点の形成(6)港湾や空港とつながる産業集積拠点の形成(7)サンライズポートの形成(8)円滑な交通ネットワークの形成―の八つを挙げた。

 玉城知事は「東海岸地域ならではの歴史や自然など魅力を生かして、東海岸のポテンシャルを発揮することで、サンライズ(夜明け)をもたらしてくれることを期待する」と話した。

 池田会長は「西海岸地域と有機的につながる県土の均衡ある持続可能な発展を基本的な考え方にして、北部圏を含めた構想を取りまとめた」と説明した。