伊是名島で厳かに「公事清明」 シーミーの季節 今年も「密」避け 


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関係者が参列し、執り行われた「公事清明」=2日、伊是名村の国指定重要文化財玉御殿

 4日は二十四節気の一つ「清明」。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、県内は清明祭(シーミー)シーズンを迎えた。昨年同様、密を避けて人数を絞ったり、墓前でごちそうを広げる「ウサンデー」を控えたりと、各地で感染防止に配慮しつつの年中行事となりそうだ。

 伊是名村の国指定重要文化財玉御殿では2日、村教育委員会主催で王家の清明祭「公事清明」があった。小雨が降る中、約30人が集まり、厳かな雰囲気の中で儀式が執り行われた。コロナ対策として昨年に続き規模を縮小し、一部の関係者のみが参列した。

 前田政義伊是名村長は「厳かに行うことができ、安心している。来年こそはコロナに負けず、盛大に行い、多くの人に参加してほしい」と話した。

 一般観覧者を対象に、祭式終了後に祭祀(さいし)道具や供え物を見学する時間も設けた。マスク着用や検温などの対策を取った上で墓域への立ち入り人数を制限しながら公開した。(比嘉陽子通信員)