32軍壕公開「機運を高める呼び水に」建築検査センターが寄付 求める会に


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「第32軍司令部壕の保存・公開を求める会」の瀬名波栄喜会長(左から2人目)に寄付金を渡す沖縄建築確認検査センターの豊岡正広社長(左端)=3日、那覇市の首里杜館

 沖縄建築確認検査センターは3日、「第32軍司令部壕の保存・公開を求める会」に5万円を寄付した。同会が司令部壕の模型を展示している那覇市の首里城公園内首里杜館で寄贈式が行われた。

 同センターの豊岡正広社長は「正殿は文化、司令部壕は平和の発信ができる。ぜひセットで整備してほしいが、正殿に比べ32軍壕の保存公開は先が不透明だ。ささやかだが、機運を高める呼び水になれば」と、瀬名波栄喜会長(92)に寄付金を渡した。

 瀬名波会長は「ここまで活動ができているのも、ご協力くださっているおかげだ」と謝意を示した。

 同会副会長の垣花豊順さん(87)は「沖縄戦を第2次大戦最後の戦いとして世界の歴史的戦跡と位置付ければ、壕の整備に向けて世界中から寄付が集まるのではないか」と提起した。

 同会は随時寄付を受け付けている。

 問い合わせは事務局次長前城直美さん(電話)080(6492)6594。