◇興南優勝 沖縄尚学に4―0(4日、アグレスタジアム北谷)
「ダブルエースで一緒に高め合っていきたい」。決勝の舞台で、沖尚打線を4安打に抑え込んだ興南の先発大山北斗は主戦を担っていく自覚を強くした。
背番号1の山城京平はけが明けだったこともあり、登板を控えた。その穴を埋めるべく、3人の投手でつないできた。大山は準々決勝で完封し、決勝でも堂々の投球で精神的にも大きな成長を遂げた。
この日の投球も頼もしかった。スライダーと尻上がりに球威を増す直球を駆使し、九回1死まで投げ抜いた。球数はわずか99。ストライク先行のテンポ良い投球で沖尚打線を手玉に取った。四回は7球で三者凡退に切って取り、三走を背負った唯一のイニングの五回も直球で押して3球三振で切り抜けた。
「後半にかけてギアが上がってくる」と自らの調子を把握し、中盤から変化球主体から直球主体へと切り替えた。序盤に120キロ台後半だった球速も130キロ台に増し、勢いのある球筋で詰まらせた。
それでも、2死から走者を出したことなどを強く反省。投手陣の層の厚さは夏の大会に向けての大きな武器となるだけ「完璧を目指したい」と、今大会の経験を糧にさらなる成長を誓った。