笑いと涙…温かな舞台 オリジンが300回記念ライブ 退所のリップサービスにエール


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
ひーぷー(左から5人目)も登壇しフィナーレを飾ったオリジン300回ライブ=3月28日、那覇市のテンブスホール

 芸能プロダクションのオリジン・コーポレーション(首里のすけ代表)のお笑いライブ「喜笑転決」300回記念ライブが3月28日、那覇市のテンブスホールで行われた。15組のタレントが漫才やコントを披露した。3月末でオリジンを退所したリップサービス(リップ)にとって、オリジン所属タレントとして最後のライブになった。先輩タレントらからリップへ手向けのビデオメッセージもあり、観客の笑いと涙が入り交じる温かな記念ライブとなった。

 「喜笑転決」は1996年2月に始まり、ベンビーやこきざみインディアンなど賞レースの優勝経験がある芸人から将来が期待される新人まで、旬なネタを楽しめるライブとして親しまれてきた。

 ライブで「しんとすけ」はしんが、1月に代表就任したばかりの首里をだしに「雇用する側とされる側です」と自己紹介し、「代表に身を固めてほしい」とリモート婚活のネタを展開した。「ノーブレーキ」は、かわいいけれど難しい女心を表現して笑わせ、最後はブーブーがリップの金城晋也との思い出を振り返り、トリにつなげた。

オリジンへの愛が込められた漫才で会場を沸かすリップサービスの(左から)金城晋也と榎森耕助

 トリを飾ったリップは、退所理由や今後の活動について説明した。さらに丁寧な説明を求める金城に対し、榎森耕助が「全部説明したるわ」と応じて、そのまま話はオリジン所属タレントの説明へ。こきざみインディアンを「事務所からしたら不動のエースで、後輩からしたら目の上のたんこぶ」と言いながらも「ただ、沖縄でお笑いやることに夢見させてくれる先輩」とまとめるなど、一組一組に愛情たっぷりの説明をした。ラストは、金城の「フリーをエンジョイします」という言葉に会場が沸く中、榎森がさっそうとつっこみ大爆笑の中、舞台を降りた。

 フィナーレにリップと、マレーシアに渡るわに先生に花束が贈られた。ひーぷーは「300回ってすごい回数を重ねたと、袖で見ながら思った。後輩が頑張ってくれて、長い期間続いていたと思っている。今後とも回数を重ねていきますので、応援よろしくお願いします」と話した。またリップについては「卒業は寂しい」とし、観客に「オリジンの卒業生として変わらず応援のほどを」と呼び掛け、背中を押した。
 (藤村謙吾)