政治

遺骨混入土砂「使用許さず」 県議会が意見書可決、全会一致 

戦没者遺骨を含んだ土砂を埋立に使用しないよう求める意見書を審議する県議ら=15日、県議会

 県議会(赤嶺昇議長)は15日、臨時会を開き、沖縄戦戦没者の遺骨などが混入した土砂を埋め立てに使用しないことを政府に求める意見書を全会一致で可決した。意見書では「悲惨な沖縄戦の戦没者の遺骨などが混入した土砂を埋め立てに使用しないこと」などと求めた。玉城デニー知事は、糸満市米須での土砂の採掘を計画する業者に対する対応を16日に発表する。措置命令を出す構えだが、採掘を禁止する中止命令には踏み切らない見通し。

 玉城知事は意見書の可決について「議会の意思として重く受け止めたいと思う」と述べた。県の対応は明言しなかった。

 玉城知事らは15日夕、県議会与党の代表者に措置命令を出す方針を説明した。県が最初に提示したのは、措置命令の中で最も緩い「必要な措置」の命令だった。遺骨が見つかった場合に関係機関と適切に対応することなどを求める案だった。これに対し、与党は強く反発。政治判断で強い措置命令にするよう求めた。県は与党の要求を受けて対応の再検討に入った。措置命令を出す場合、業者の届け出から原則30日以内に示す制度になっており、16日が期限だが、業者の言い分を聞くために期限を延長する見込み。

 意見書の宛先は首相や防衛相、衆参両院議長ら。意見書の提案は、名護市辺野古の新基地建設に、遺骨混入の可能性がある本島南部の土砂が使用される計画があることが契機になった。県議会の与野党は全会一致を目指し、土砂の採取場所を南部に限定せずに、使用場所についても「辺野古」の文言を盛り込まなかった。

 沖縄戦戦没者の遺骨が残る本島南部から名護市辺野古の新基地建設に使用する土砂が搬出される可能性があり、採掘の中止命令を出すよう玉城知事に求める声が上がっている。措置命令には禁止や制限、環境保全に必要な措置の要求など、さまざまな段階がある。

 南部からの土砂搬出に反対する遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は16日正午、県庁前広場で集会を開き、業者への中止命令を出すよう玉城知事に訴える予定。3月にはハンガーストライキを実施し、(1)国に南部地区の土砂使用断念(2)県に業者への中止命令―などを求めてきた。



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