沖縄にキャンプ組合 コロナで需要増に対応 用具共有、マナー対策も


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壁に掛けられたキャンプ用具を前にする「CAMP-O協同組合」の久高友嗣専務理事=15日、宜野湾市大謝名のリーフノットコーヒー

 沖縄県内のキャンプ関係12事業者でつくる「キャンプ沖縄事業協同組合(CAMP-O協同組合)」がこのほど発足した。事業者と顧客とのマッチングのほか、用具の共有などで事業を支援し合う。キャンプ事業者組合は県内初で、全国的にも珍しいという。新型コロナウイルス感染拡大でアウトドアレジャーの需要が高まる中、利用者のマナー向上や新たな楽しみ方の模索も視野に入れている。

 組合は昨年10月に発足した。県内のキャンプ事業者は個人がほとんどで、「大人数のイベントに対応するのが難しい」といった業界の課題に対応しようと結成に至った。

 学童保育などの教育関係や企業といった、人数が多い団体利用を組合員が協力して受注している。同組合の久高友嗣専務理事は「工作などの子ども向けワークショップや釣り、ビーチクリーンなどに伴うアウトドアのセッティング要望が多い」と語る。

 さらに「沖縄は冬でも外で過ごすことができ、ビーチキャンプもできる。県内観光のリピート客の需要を掘り起こしていきたい」として、今後は組合として県内外の個人向けにも展開を予定している。

 屋外で密になりにくいことが好まれ、ワーケーションでの利用など、新たな形のキャンプの事例が見られているという。

 久高専務理事は「休日だけでなく平日の稼働率も上げていきたい。レジャーの枠を越え、キャンプを日常的なものにしていきたい」と意気込む。

 新型コロナの感染拡大で世界的にキャンプ需要が広がる一方で、用具の供給不足のほか、利用客のマナー向上も課題となっている。久高専務理事は「砂浜では燃え残った炭を埋めても分解されずに残ってしまう。キャンパーが環境や地元の人たちと良い関係を築くことは重要だ」と強調。チラシ配布によるマナーの周知など、組合を通した啓発方法を検討していく。

 同組合への問い合わせは公式サイト(https://coop.campo.ooo)から。QRコードやLINEからもアクセスできる。
 (塚崎昇平)