「仕事にならない」相次ぐ農業資材の盗難…農家困惑


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刈り取ったサトウキビを入れる収穫袋。12枚が盗まれ、被害届を出した=3月中旬(男性農家提供)

 【糸満】沖縄県糸満市内でサトウキビの収穫などを請け負っている50代の男性農家が、相次ぐ農業資材の盗難に頭を悩ませている。今年に入って、ハーベスターで刈り取ったキビを入れる収納袋12枚がなくなっており、3月下旬に糸満署に被害届を出した。男性は「収穫袋だけで約60万円の被害だ。新型コロナ感染拡大の影響なのか、盗難が続いている。厳しい状況なのはよく分かるが、これだと仕事にならない」と肩を落とした。

 収穫袋は1枚約5万円。1枚で700~800キロの刈り取ったキビを入れられる。畑にあるはずの収穫袋がなくなったのは、キビの刈り取りシーズン真っ最中の1月中旬ごろだった。

 男性は「コロナが感染拡大し、経済活動などに影響が出始めた頃からヤードの道具もなくなり始めた。修理道具や部品、軽油もなくなった」と話す。「コロナの打撃は飲食店などに限らず、農家ももちろん受けている。窃盗は許せないが、国や県はもっと効果的な農家支援を考えてほしい」と訴えた。

 

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