キングスホームで実証、シャトルバスや駐車場情報のナビ開発 沖縄セルラーとKDDI


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アクセスナビゲーションシステムの利用を呼びかける沖縄セルラー電話の渡真利光訓氏(右)とKDDI DIGITAL GATE沖縄の栗木隆太朗氏=19日、那覇市泉崎の琉球新報社

 沖縄セルラー電話(那覇市)と、KDDI(東京)の開発チーム「KDDI DIGITAL GATE沖縄」は、イベントなどで運行するシャトルバスの位置情報や周辺駐車場の空き情報などを可視化し、一元的に把握できる「アクセスナビゲーションシステム」を開発した。イベント来場者が会場に移動するまでの交通利便性を高める。

 21日から5月末まで、沖縄市の沖縄アリーナで開催される琉球ゴールデンキングスのホーム試合で実証する。システムは、キングスとアリーナのそれぞれの公式ウェブサイトからアクセスできる。今後、キングスの試合以外でもシステム活用の場面を広げていく。

 シャトルバス内に衛星利用測位システム(GPS)機能が付いたセンサー機器を置き、バスがどこを走っているのかの位置情報を、ウェブサイトの地図上でリアルタイムで見ることができる。機器は設置工事が不要で、バス管理者にとっても導入がしやすい。

 また、イベント会場やバス停周辺の駐車場の空き情報も同時に確認できる。駐車場管理人が空車か満車をスイッチで切り替えるとサイトに反映される。管理人がいない駐車場では、電光掲示板の「空」か「満」の表示を機械で読み取る仕組みをとる。

 イベントの主催者側にとっては、コインパーキングなど周辺駐車場に客を誘導し、そこから会場までシャトルバスを利用する流れをつくりやすくなる。現在は新型コロナウイルス対策としてアリーナの収容人数が制限されているが、解除された場合の会場付近の混雑緩和にもつなげる。

 沖縄セルラー電話の渡真利光訓氏は「ニーズが高いサービスを展開していきたい」と話した。