琉球の色彩、名手が再現…祝嶺恭子さん染織展が開幕


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多くの来場者が「首里の織物」の高度で精緻な伝統技法から生み出された作品に見入った祝嶺恭子さんの「染織展」

 首里の織物の名手・祝嶺(しゅくみね)恭子さん(84)の「染織展~琉球の織色に魅せられて」が20日、パレットくもじ6階の那覇市民ギャラリーで始まった。

祝嶺恭子さんの真骨頂といわれるタペストリー「絹茜色花織壁掛茜色」=祝嶺染織研究所提供

 琉球王国時代の衣装の再現作品11点や、大型のタペストリーなど計90作品を展示している。高度で精緻な伝統的な技法を駆使しながらも斬新なデザイン、あざやかな色彩が祝嶺さんの持ち味。開幕した午前中、多くの来客が訪れ、一つひとつの作品に見入っていた。

 祝嶺さんはドイツのベルリン国立民族学博物館に所蔵されている琉球の染織物を長年、調査・研究し、染め織りの技法を衣装(着物)に再現した。まとまった形で今展示会で初めて公開した。