GWの沖縄路線、予約率は半減 緊急事態宣言でさらにキャンセル増加か


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 沖縄発着路線を運航する国内航空5社は23日、今年のゴールデンウイーク期間(4月29日~5月5日)の予約状況を発表した。5社合計の予約人数は20万460人で、全国に緊急事態宣言が出されていた2020年の同時期に比べて4・1倍だが、新型コロナウイルス拡大前の19年と比較すると52・5%減となった。全国的に感染拡大の第4波が到来しており、緊急事態宣言が出された東京や大阪などで自粛が強まり、現在の予約からさらにキャンセルが出る可能性もある。

(那覇空港)

 19年は10連休と例年よりも長期間だったこともあり、単純比較はできないが、コロナ禍によって2年連続で「稼ぎ時」のゴールデンウイークの需要が大きく落ち込むことが改めて浮き彫りになった。

 5社合計の提供座席数は41万2181席で、前年比28・5%増、19年比11・7%減だった。提供座席数に対する予約率は、5社合計で48・6%となり、20年比で30ポイント以上改善した。

 全日本空輸(ANA)の提供座席数は20年より微減で、予約率は、39・2ポイント改善し50・5%だった。担当者は、全国的な感染症の再拡大によって予約数は大きく変化するとして「今後の数値の変化は読みにくい状況だ」と話した。

 日本航空(JAL)は、予約率が58・4%と5社の中で最も高かった。日別の予約率では、4月29日の県内向けが81・1%、5月5日の県外向けが88・4%と高くなっている。

 日本トランスオーシャン航空(JTA)の予約率は41・2%で、県外と沖縄を結ぶ路線は43・7%だった。担当者は「大きなマーケットの東京、大阪で感染が拡大しており、今後影響が出てくるだろう」と懸念した。